決して忘れていたわけではない
浮かんでは消え、消えては浮かぶ、
あの２人、徹と葉子！！
そしてこのふたりが再び勝手に動き出してしまう
（前回までのあらすじ）
（ 昨日はほんとに困ってしまったわ
まさかいきなり家に誘われるなんて！
Youは何しに日本へ、を見なきゃって
ダッシュで走って帰っちゃんだけど ）
おはよう、葉子ちゃん！！
（よかった、あまり気にしてないかな
ふつー気にするでしょ、ハガメンタルか？）
今日はどう？
（ん、なんのことかしら？）
違うさ、今日のテストのことじゃねーよ
（でしょーね）
葉子ちゃん、火曜日の夜ってなに見るの？
（まずい、先手をうたれたわ）
火曜はないのかな？
（わたし、テレビほんとは見ないのよね
丈（弟）なに見てたかしら？）
ナゾトレ？さすが葉子ちゃん！らしいよね
（ナイス、丈！うまい棒分けてあげるわ）
水曜は？
（・・・、たしかアンビリーバボー見てたわ
丈、チロルチョコ追加よ！）
へぇ、葉子ちゃん、ほんとにテレビ好きなんだね
木曜日は？
（わたし、潰されてしまうわ、どうしよう）
天気予報？ ハハッ、まいったな
金よう、えっ、天気予報？
そっか、じゃあ、えっ、毎日、天気予報？
（なんで納得してくれるのかわからないけど
よかったわ、ちょっとアレな人で……）
ねぇ、葉子ちゃん、
テレビ大好き葉子ちゃん、
テレビっ子の天気お姉さんの葉子ちゃん、
（ちょっとイラってする、
なんなの、バカにしてるのかしら、
いやバカにしてるのはわたしの方だったわね）
葉子ちゃん、テレビってうちにもあるんだぜ！
（しっーーーてる、知ってるわーーー！！！）
