世界の中心で愛を叫ぶ魚類
とうとう残り50枚となってしまった
この50枚があれば
今日の夕食が、
明日の朝食が、
しかし目先のことだけをみてはいけない
この50枚の可能性を信じて、突き進む
仮に勝利のしっぽを掴んだとしても
たった50枚じゃ、逃がしてしまう
それなら走ればいい
コンビニまで走ればいい
そして覚悟を持って
位置エネルギーを得るんだ
高く、高く、高く、
拳を振り上げろ
そして心の目で見つめるんだ
見える、見える、見える、
乱数が見えるぞ
心が研ぎ澄まされ、世界は俺とお前だけのものだ
そして
はやく、やさしく、つよく、
振り下ろすんだ
それは叩くのではない、愛するんだ
お前が受け入れてくれるまで
俺は愛し続けるんだ
サバ・ザ・スロット
(江崎左波奈氏による解説)
物理学というものを生活の中で実践している彼の
姿勢に共感が持てます。
私は信じておりませんかスピリチュアルな表現も
甘美な文末の句を際立たせていると感じます。
刹那の喜びを求めて彷徨う彼を、一言で愚かと
片付けるのではなく、人間讃歌の象徴として
受け止めてみてはどうだろうか?
ただ物理学というものはひとつの側面だけでは
成り立ちません。
詩人の彼に言うことではありませんが
もう少し勉強されてみては、いかがでしょうか?
作品の幅が広がると思います。