姉さん、事件です!!!
わたしたちの目の前でなにかが黒煙をあげて燃え
上がっています。
もう、おし◯こ消防隊では消すことはできません
はやく、今すぐにでも近くの家に助けを求めに
いかなくてはなりません!!
申し訳ありません、高嶋サバ(38歳居候)です
中間パート省略(自粛)
助けてくれた現場近くの家の庭で靴を洗ってた
おじさん、あのときはありがとう
「学校で怒られると思うけど」と
明日のわたしに恐怖心を与えてくれてありがとう
おじさんの前で
気をつけの姿勢で直立不動となっていたわたしは
頭の中が、ぐるぐるぐるぐるぐるぐる回って
今にも倒れそうな体を泣きながら支えた
その日の夕方、
さすがに自分一人では抱えきれず
父親に告白した
実家の2階の畳の部屋で座っている父親の
膝の上でずっと泣いてたことを今でも鮮明に
覚えている
次の日、わたしのクラスからは
中庭をはさんで職員室が丸見えだ
担任がノートをまとめて出てくるのが見えた
こっちに向かってる
歩いてくる姿はさすがに見えないが
おそらくもうすぐ…
ガラッと教室の扉が開いて担任がスッと入室
いよいよ、いよいよか!
「出席を取ります!」
いきなりはないよね
しかしどのタイミングで
「サバくん、ちょっと話が・・・」と
呼び出しを受けるのだろうか?
1限目、2限目、3限目 4限目 ・・・・・・
給食、5限目 ・・・・・・
これは放課後だな
いよいよ覚悟を決めたサバは
帰りの会が終わるのを机の上に彫ってある
なんかよくわからん絵に意識を集中して待った
「さようなら」
「さようなら」
と担任の先生は教室から出ていった
あれっ、呼ばれない!
あのおじさん、言わなかったのかな?
いやいや、
昨日は日曜日だから今日、学校に来るんだ
となると明日だ
サバの生地獄がこの後も数日続いた
結局、先生に呼ばれることはなかった
あのおじさんは、言わなかったのだと思った
真相は40年近く経った今でもわからないけど
まだ小学生の記憶だし、実際は思っていたより
たいした事件ではなかったのかもしれないし、
そのあたりは・・・?
でもわたしにとって小学校の一番の事件はこれで
決まりなことは確かだ!!